色々な組み合わせで音楽を楽しむ

さて、今手元にはNF Audio NM2+KZ ZSNProxゼンハイザーHD25と言う、3つのヘッドホン・イヤホンが有り、RME Fireface 400、FiiO BTR5と言う、2つのヘッドホンアンプ、NicehckのOalloyC16-4と言う2本のリケーブル用のケーブルが有ります。今回はこれらを色々と組み合わせて何が一番自分の好みに近いかを探っていきたいと思います。
ヘッドホンにバランス接続があるのも最近知った事ですし、HD25至上主義がゆらいだのも最近の事です。中華オーディオの盛り上がり具合のすごさもごく最近知りました。世の中には知らない事がたくさんあるものです。そして新しい事を知るのは楽しい!なにか発見があると毎日が充実する!と言うことでレゴブロックで何かを作るがごとく色々な機材を組み合わせて新しい発見を目指すのが今回の趣旨です。

今回のテスト曲はDadamnphreaknoizephunkのTake Off Da Hot Sweaterと言うHard Floorのトリップホップ名義のアルバムです。チルくてゆるいリラックスして聴く暖かいトリップホップ、と言えばいいのでしょうか、ルーズな感じがとても良いアルバムです。

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まずはやっと100時間のエージングが終わったKZ ZSNProxとNicehck C16-4の組み合わせ。このイヤホンの特徴でローが出まくりです。少し詰まったような低音で40Hz以下の重低音までは出ていません。ハイ・ミッドあたりは妥当な線。3000円のイヤホンと4000円のケーブルでこの音なら悪く有りません。ケーブルもバランス化することによって左右の分離が良くなりいい感じです。

さてそれではケーブルをNicehckのOalloyに変えて聴いてみましょう。音量はそのままでケーブルだけチェンジしました。結果元の曲からボアボアした低音だと言うことが判明しました。ハイハットの音のキレは確実にこちらの方が良いです。キックの奥深くまで聞こえます。このへんのローエンドの押しはC16-4には無かったところです。3曲めに来たあたりでやはり確実に低音の出方が違う事が分かりました。密な低音、ズンズンの下、クラブで体感するような沈み込む低音がNicehck Oalloyからは感じ取れます。3000円のヘッドフォンに1万のケーブル、一見ちぐはぐな組み合わせですが、ケーブルに拘ると音がレベルアップします。元々低音が特徴のイヤホンにこの組み合わせだと低音大好き人間だとニヤニヤが止まらないでしょう。

次は最近のお気に入りであるNF Audio NM2+にまずはNicehck C16-4をつけてみます。普通に良い音、バランス化されている事以外は付属品のミニステレオケーブルとあまり違いません。Nicehck Oalloyを知ってしまった今聴くと、低音のコクに欠ける音ですがハイファイと言えるレベルの音です。ケーブルの音色と言うよりイヤホン自体のモニターサウンドと言っていいと思います。解像度の高い上から下まできちんと出てる音、他のレビューでは高音域が刺さると言う意見もありますが、元々ハイの辺りがジャンジャンなるような音楽を聴かないせいもあり、好みのサウンドだと言えます。お値段はちょっとはりますがその価値は十分にあります。

ここで閑話休題、イヤホン・ヘッドホンを鳴らすアンプ部分に関して少し書こうと思います。最近までプロ用オーディオインターフェイスであるRMEのFireface 400についているヘッドフォンアウトが良い音であると思っていましたが、FiiO BTR5を買ってバランス接続を試したりして考えが変わりました。モニター用であるRMEはとにかく音が硬い、それに比べてBTR5のバランスアウトは左右の分離も良いし低音にふくよかさがある、音楽を楽しむ目的ならFiiOを選ぶのも有りだと思います。そもそもヘッドホンにバランスアウトがある事自体知りませんでした。プロ用の機材を買って高品質なオーディオを追求していた過去に比べ、現在は民生機でのハイファイ、いろいろな趣味の音楽を良い音で楽しむ流れが来ていると感じます。中華オーディオを始め低価格で良い音を求める事が出来る現在はとても良い時代の流れです。プロ以外の、より沢山の人々が良い音を求め、色々と工夫しながらオーディオを楽しめるのはニッチでありながら充実した趣味になりうる素晴らしい事だと感じでいます。
正直な話をするとリスニングに限ればBRT5のバランス>RMEのシングルエンドヘッドホンジャックです。音の色気が違います。重低音のふくよかさが違います。コストをかけずに良い音で音楽を聴くことに関してはBTR5に大きく軍配があがります。ここはFiiO推しで行くことにします。

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HD25はどこへ行ったんだ?と言う話になりそうですが、最近のハイファイイヤホンに比べるとHD25はレンジも狭いし、うちではまだDJ用にシングルエンド仕様です。HD25は伝説のモデルで、HD25にしか出ない低音の魅力があります。DJする時にそれがとても便利、としか言えません。重量の軽さと、騒音の中でDJ作業する時の遮音性、ベースラインとキック、ハイハットの聞こえ具合等、HD25にはそれにしかできない役割があります。タイトでまとまった低域はHD25サウンドとでも言うべき大事なポイントです。ただ、今からリスニング用に買うとしたら中華イヤホンかなと思い始めています。工業製品としての壊れにくさ、独特の良い低音域、それらを考えても今静かに熱を帯びてきている中華オーディオに足を突っ込んでみると、このニッチな世界の大きさ、新しさに感動すると思います。

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で、最後は本命NF Audio NM2+とNicehck Oalloyの組み合わせ。最近はコレをメインにしてBTR5で鳴らしています。沈みこむような重低音まで音楽的に聞き取れるナイスな組み合わせです。1ドライバをファインチューニングにて出来上がった航空用アルミ削り出しの銀色に光るNF Audio NM2+、単結晶銅線と単結晶銅銀合金線のミックスがピンク色に輝いて細身のNicehck Oalloy、今はコレが一番のお気に入りです。詳しいレビューは前回のエントリに書いているのでそちらも見ていただければ幸いです。

最後に。どの価格帯のものであれ気に入ったイヤホンが見つかったらちょっと値の張るケーブルに変えてみるのはオススメです。音の空気感がレベルアップします。オレは次はNicehck Spacecloudを中国から買ってみようかなとセールを探ったりしています。
以上。

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