100時間のエージング終了。Nicehck NX7 Proのレビューのようなもの

さて皆様、コロナパンデミックの中でのゴールデンウィークどうお過ごしでしょうか?
こちらは中華イヤホン、Nicehck NX7 Proに4日間延々とピンクノイズを24時間垂れ流し、いわゆるメーカーの推奨するエージングが終わった所です。
レビューを書くぞと決めてから今日に至るまで心のなかに若干の不安がありました。元々オーディオ好きで今の自分のオーディオ環境はそれなりにクオリティの高いもので固めてあります。自分では良い音に囲まれて暮らしていると思っている中、どういう基準でこのNicehck NX7 Proをレビューしたら良いのか、沢山の人により良く伝わるにはどうしたら良いのか、悩みどころでした。
が、まぁとりあえず聞き慣れている機材+Nicehck NX7 Proでいつも聴いてる曲を流してみて、思いつくことがあったらつらつらと書き綴ってゆく方向で行こうと決めたわけです。聴いてる音楽も好きな音の傾向も個人の趣味が色濃く出たモノになっているので、「お気持ち表明」レビューだと思ってくだされば幸いです。

https://www.instagram.com/p/COUMtGHJwEF/

使用している環境は
PC
↓Firewire接続
RME Fireface 400
↓SPDIF光出力
TaoTronicsのTT-BA09 Pro
↓Bluetooth AptX LL
FiiOのBTR5
↓4極バランス2.5mm接続
Nicehck NX7 Pro

普段の音響環境はRMEからバランスでGenelecの7050Bサブ、8030ニアフィールドモニター、Subpac M1、ヘッドホンで聞く場合やDJのモニター用にはRMEのヘッドホンジャックからHD25で音を聴いています。サンプルレートは96K、24ビットです。一般個人が趣味のオーディオとして使っている環境としては悪くないと思っています。不満も特にありません。

Nicehck NX7 Proのエージング前の印象はとにかく音が硬い、高音が耳に刺さるでした。
それが100時間のエージングを経てどう変わったか、さてさて始まりです。

今回レビューに使用した音源は
L-Side – Carnal Mind (ドラムンベース・電子音楽)
Massive Attack – Mezzanine (ブリストル系・電子音楽)


ゼルダの伝説 ブレス・オブ・ザ・ワイルド (ゲーム・環境音やBGM)
色々とバラバラですが、最近自分が聴いていて耳に馴染みのあるセレクトにしました。何かが違うと「ん?いつもと違うぞ」と気づける範囲には聴き込んでいる音たちです。
Nicehck NX7 Proのフィルターは3色とも聴き比べて一番しっくり来るBass傾向の青色フィルターにしました。他のフィルターだと高域が耳に刺さる。ハイハットのチリチリ音の上をいくシンシンと聞こえるハイが目立ちすぎでした。

https://www.instagram.com/p/CONAFzLp04j/

それではレビューです。
まずケーブルのタッチノイズが無い。意識して触ってみても何も聞こえません。ケーブルを触ると接触音がすると言う環境に慣れた身にとってはまず最初の驚きでした。カナル式イヤホン全般に言えることなのかは分かりませんが頭を動かしてケーブルが体に擦れてもノイスが発生しない。最初の良い点です。

ローエンドまでしっかり再生できる。低域を自慢とするHD25でも20Hzあたりの重低音はあんまり出ていませんが、こいつは出ています。音楽的に鳴っているかは別として超低域、超高域ともに再生出来ています。このあたりは7つのドライバーを一つに組み込んだこのイヤホンの売りの部分です。超高域を受け持つピエゾセラミックドライバ、中高域にバランセドアーマチュア4つ、低域にデュアルカーボンナノチューブダイナミックドライバをインストールしてあるこの製品は、スペック面でアピールしてくると同時に、その効果を実際に耳で感じ取る事が出来ます。

音のアタック感がよく出ている。閉じたハイハットを打つ音、グリッチテクノのブツ切れのノイズ等、アタック感が必要な部分で存分に性能を発揮します。赤・銀色のフィルターだと耳に痛い部分ですが青色フィルターならOK、チ、の音が短く的確に聞こえます。展開にハイハットを駆使する電子音楽では効果を発揮するでしょう。音のスピード感と言う表現を最近聞くようになりましたが、それはこのような事を言っているのではないかと思います。

ドンシャリ好きにとっては有っても無くても良い中音域。控えめに鳴っています。他の帯域に埋もれてしまうようなことは有りませんが、主張してきません。これは好みの問題ですが、オレにとっては良い結果でした。歌ものもいくつか聴いてみましたが、ボーカルが引っ込む事もなく、息継ぎのブレス音の録音もちゃんと感じられます。

自然の環境音が美しく綺麗なピアノをメインとしたBGMのあるゼルダの伝説、草地の上を風が吹き通っていくのまで感じられます。フェードインしてくるBGMの中に新しい楽器のパートがあるのを発見したりすることのできるとても良い相性でした。物音がどっちの方角から鳴っているかも分かりますし今やゲームに良い音は付き物です。音響担当のスタッフが随所に工夫を凝らした形跡が耳に捉えられて気分が良くなりゲームへの没入感が一段と上がります。音のいいゲームとNicehck NX7 Proの相性は良さそうです。

https://www.instagram.com/p/COJwjlipptO/

以上がとりあえず100時間のエージング後の音の感想です。今後も時間とともに音はよく馴染んで来ることが予測されるので愛用しつつ寝る前にはピンクノイズを鳴らせておこうと思います。
今のこのレビューを書いている時はずっとNicehck NX7 Proを付けて曲をききながらでしたが、一段落してゼンハイザーHD25に戻してみましたが、音が奥に引っ込んでいる様に感じました。なかなかHD25には敵わないだろうなーと思っていただけに驚きました。オレは音楽を集中して聴いている時に両手首を頭頂に上げて交差させて置いておく癖があるのでヘッドバンドのないNicehck NX7 Proとは相性が良さそうです。
 
と言うことでまとめに入りますが、中華イヤホン、ChiFi、面白いですね。音も良いしコスパも良い、コレはニッチな部分でシーンが構成されるのも分かる気がします。ここで次はリケーブルを・・・などと考えないようにしてまずはこのNicehck NX7 Proを十分に楽しみたいと思います。んじゃね!

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